2015.08.02 Sunday
ユリイカ、お店の作り方。
実はワタクシ、高校生の前でお話をすることになっております。
今週に。
えーっと。自分の事をです。
笑いの一つでもとれるよう、努めたい所存です。
で画像を使おうと昔の画像をいろいろ掘り出していました。
せっかくだからお店の作り方まとめて載せちゃいます。
お店の原型。かってはどこにでも見かけられた納屋です。
改装前の画像がほとんど残っていませんでした。
中はいろんな道具や荷物であふれかえっており、
3か所ほど雨漏りもしていました。
まずとにかく掃除。掃除。掃除。
で瓦をおろし、野地板も取り去ります。
瓦はセメント瓦でいまはもう作っていないタイプのものでした。
アスベストの問題でだったと思います。
野地板はもう使い物にならないぐらい腐っているのもありましたが
経年変化でとても良い表情でしたので丁寧にはずし、
あとで内装材として使いました。
この状態で梁や柱を磨き倒しました。
グラインダーにワイヤーブラシを取り付けとにかく磨きます。
埃がとれ、やわらかい木の冬目が削れてとても良い風合いになります。
ただ埃がものすごい(70年ぐらいかけて育てられた汚れ)。
新しい野地板をはる際、材料を4つに分け
それぞれを違う濃度のオイルステインで色をつけ、
それをランダムに垂木へはっていきました。
改装の際に一番気をつけたのはもともとの経年変化の趣を
壊さない事。
もとからこんな風だったのよってな具合にしたかったのです。
古材があれば一番なのですがそうとばかりも言ってられません。
均一なのは新しい感じがするので、
それを崩せば馴染むかなと思ったのです。
うまいこといきました。
屋根は板金屋さんにガルバニウムをはっていただきました。
次は床にコンクリートを打ちます。
土のたたきは入口に向けて勾配がついていたので
水平にならす。
「イモツボ」と呼ばれる冬の野菜の保管庫の穴も
あったのでそれも埋めました。
湿気が上がってこないように防水シートをしき、
ワイヤーメッシュをひきます。
ミキサー車一台では足らなかったので2回に分けて
打ちましたが、とても辛かった記憶があります。
施工面積は一人でやるには広く、入り組んだところがあるうえに、
夏場で乾きが早い。
時間との戦いだし、広いしで、とにかく大変で大変で。
なんとか終わらせた後、シャワーを浴び、
真っ先に「ミソギだー」とか言いながら散髪に
行った記憶があります。2日に分けるべきだった。
店内にエアコン設置の予定はなかったので
風を通すべく開閉できる窓を多めに作りました。
夏場に工事をやって良かったです。
「家の作りようは夏を旨とすべし」なんです!
で、次に外壁の板をいったん丁寧に全部取り去り壁の補強をしました。
雨がかかりやすい足回りや、軒の出が少ない外壁は
土壁のままだと湿気にやられてだんだんもろもろになるので
友人に頂いた外壁用の塗料を塗りました。
いろんな現場の余りをいただいたので色はつぎはぎですが
板をはるので問題なしです。
で塗っている途中でなんだか丸い窓がほしくなり
下地の編んだ竹を残して丸窓を作りました。
とっても良いアクセントに。
畑だった所に事務所も作りました。
まず壁の板を丁寧にはがす。
石垣をばらし、土を一輪車で動かし、再び石垣を組みなおす。
これも見た目ほど楽ではなかった。
束、柱、梁、垂木、野地板と組み上げ、
ガルバニウムの波板をはる。
で店内と同じようにコンクリートを打つ。
壁を作り、はずしておいた壁板をはり直す。
お店へのアプローチは廃アスファルトで。
工事現場でもらってきたアスファルトを並べます。
意図していない形が周りに馴染みます。
ってな具合です。